箱根登山鉄道
小田原〜強羅間15.0kmを結ぶ、アプト式以外の鉄道では日本一の急勾配の登山鉄道。最急勾配は80パーミル(1,000mの間に80mの高低差)で大平台付近の連続するスイッチバックは有名。スイスのベルニナ鉄道と姉妹関係にあり、新型車両にはスイスにちなんだレリーフが飾られている。箱根湯本〜小田原間は箱根登山鉄道の標準軌と小田急の狭軌との併用区間でレールが3本ある。2006年のダイヤ改正で小田原〜箱根湯本間が全列車小田急の乗入運行となったため、三線軌条は廃止されたが、入生田車庫付近では、車庫入場用に三線軌条が残っている。ハイシーズンには箱根湯本駅で積み残しが多いので、小田急線急行は先頭車両に乗車した方が良い。
6月中旬から7月中旬まで、線路の両脇には職員が丹精込めたアジサイの花が咲き誇る。この時期は夜間のアジサイのライトアップが行われており、登山電車の夏の風物詩として定着している。また、アジサイ鑑賞用に予約制の列車が土日の夕方から夜間にかけて運行されている。車窓からのアジサイ鑑賞には急勾配をゆっくり上るスピードが丁度良い。途中下車してアジサイ鑑賞するなら、スイッチバック駅の大平台駅での下車がおすすめ。上大平台信号所〜大平台隧道間にはあじさいの小道が整備され、撮影にも最適。
取材年月日 2003年6月28日