外車好きな人、特にアルフェスタが集う箱根のリゾートカフェとして地元でも有名なカフェ。アルファロメオから公認のお墨付きが付くほどの徹底した店内は、さながらミニ博物館とも言える。高校生の頃に愛読していた西風さんのコミック「GTロマン」が置いてあったのに感動した。皆さんは、エンスージアスト、またはエンスーという言葉をご存知でしょうか?「enthusiast」の本来の意味は「〜に熱中する人」という意味で、いわゆる熱中人である。車好きの間では、古くて人とは違う車を好んで乗る人々の事を指す言葉である。まさにそのエンスーの世界をカフェという舞台装置の中で具現化させたのが、このcafe GIULIAなのだろう。美術館併設のカフェといった印象だが、飲食物のレベルもかなり高い。日曜日は朝の時間帯に営業しているので、仙石原の温泉宿に素泊まりで宿泊して優雅な朝食をいただいた。
営業時間開始早々に訪れたのだが、既にアルファロメオの愛車で訪問しているアルフェスタの子連れの先客がいたのには驚いた。店内にはポスター、イラスト、ミニカー、オブジェ、小物、コミックなどありとあらゆるアルファロメオ関連の品々が所狭しとひしめいている。鉄道マニア向けの根津にある小料理屋「せとうち」のこだわりに通ずる、アルファロメオへのこだわりを感じた。仙石原のススキが見えるくらい大自然の中に共存しているこのロケーションも相まって、リゾート気分も味わえるのがいい。仙石原のススキや湿生花園から微妙に遠い別荘地の外れにあるので、隠れ家的存在で観光客はほとんど訪れない。
大観光地にありながら良心的な値段だが、全体的に量が少なめなので軽食向け。コーヒーも箱根にある美味しいイタリア料理店で提供されるものの同レベルだったのが特筆出来る。アルファロメオ的にエンスーであると同時にカフェとしてもかなりのエンスーであることが、コーヒーの美味しさから読み取れる。ピザ・メンチカツバーガー・クロックムッシュ・ふわふわトロトロフレンチトーストなど日によってメニューが変わることがありますが、サラダなども含め7〜10種類ほど提供されている。夜の時間帯の別メニューも見せてもらったのだが、温泉宿に素泊まりして夕食をいただきたくなったほど気に入った。
残念ながらこの記事を作っているうちに、公式HPにお店が閉店する旨のお知らせが掲載されてしまった。これも震災の影響で客足が遠のいている影響なのだろうか?東日本大震災後に無期限休業していたが、2012年10月1日に復活を遂げていたことに1年以上経ってから気が付いた。営業時間が縮小して日曜日の早朝の営業が無くなったのが痛いが、好きこそものの上手なれのカフェのお手本として今後共贔屓にしていきたいと思います。