駅前通りのケンタッキーの手前を左折して珈琲豆や珈琲器具を取り扱っている斎藤コーヒー店を探す。定休日なのか時間が早いせいか残念ながら店は閉まっている。今度は通りの向かい側にある「珈琲美学ABE」を探す。40年ほど前に珈琲専門店としては開店した時は、さぞかし敷居が高かっただろうと思われるが、この店名はかなり強いインパクトと店主のこだわりを感じる。あまりに駅に近い所にありすぎて気を付けて見ていなかったのでJTBの所まで来てしまってから引き返す。駅前の喫茶店にしてはなかなか広い店内には松本家具が置かれ、レトロなランプの照明で、いい雰囲気である。このあたりは中町の「まるも」にも共通する雰囲気で、駅前のカフェにしては上等な部類であろう。
新聞と雑誌をひとつずつ持ってきて、しばしくつろぐ。間もなくコーヒーが運ばれてくる。店名が入った細長いカップには濃い目のコーヒーが満たされている。良く見るとコーヒー皿にも店名が入っている。店の名前にここまでこだわっている店に出会ったのはは初めての経験だ。飲んでみて納得の深炒りコーヒーで、美学と謳っているだけの本格的なネルドリップの美味しい珈琲が350円で飲めるのが嬉しい。美学といえば松浦亜弥が美学という単語を使った曲を出していたが、ここでの美学は珈琲の美味しさと値段設定だろう。やはり、東京などの都市部の物価は地方に比べて高いのだろうか?広い店内だが、トイレの周りだけがなぜか誰も座ろうとしない。その訳はトイレットペーパーをカラカラと引き出す音が響いて、店内にまで聞こえるからであった。このような無粋な騒音でゆったりとした時間を邪魔されるのは少々残念な気がした。
モーニングセットはないが、サイドオーダーとしてゆで卵、ベーコン、ホットサンドなど単品で安い多くのメニューがあった。朝7時から営業している為、顧客の細かいニーズに応えているようで好感が持てた。早朝から営業しているのは地方都市のカフェとしては貴重な存在で、松本へ行く楽しみがまたひとつ増えた。
取材年月日 2003.01.18
松本駅前のこのカフェ。旅慣れた旅人には有名である。ちょっとした時間があれば駅前なので気軽に立ち寄ることが出来るので非常に重宝している。昼前に松本に到着したので蕎麦屋で軽く昼食をとろうかと思っていたが、いつ来れるか分からないので再訪することにした。しかも地方都市には珍しいレトロなカフェ。神保町あたりにありそうな昭和の風情が素晴らしい。年末ということで正月飾りが華やかに飾られており、幾分高揚した気分で店のドアを開けた。
ウインナーコーヒー、ハイグレード・ブルーマウンテン、モカパフェ、ミックスサンド1.5人前を注文して優雅なランチを楽しんだ。コーヒーの美味しさは言うまでも無いが、今回の目的は、店の看板メニューとも言うべきモカパフェだった。噂には聞いていたが、そそり立つアイスクリームから成るパフェの大きさにまず圧倒される。650円のこの巨大なカフェを食べることは一人ではおよそ不可能だ。親子3人がかりでようやく食べ終えた。モカアイス・バニラアイス・コーヒーゼリー・生クリームから出来ており量を水増しするようなコーンフレークが入っていないのは良心的だ。しっかりコーヒーの味がするモカアイスと名物のコーヒーゼリーといっしょに食べるとこのモカパフェは、絶妙な味のハーモニーとなる。コーヒーゼリーとアイスクリームが一緒になっているので子供と大人が食べる時にも都合がいい。
取材年月日 2007.12.29
BREND COFFEE
スタンダードコーヒー 390円
アメリカンコーヒー 390円
イタリアンエスプレッソ 450円
STRAIGHT COFFEE
ハイグレード・ブルーマウンテン(ジャマイカ 味、香りの最高) 600円
コロンビア・メデリン(南米 甘い香りと独特なコク) 500円
スマトラ・マンデリン(印度ネシア 重厚な苦味が特徴) 500円
ブラジル・サントス(南米 上品な酸味)500円
キリマンジャロ(タンザニア 強い酸と上品な風味)500円
モカ・マタリ(イエメン 独特な香気と酸味)500円
VARIATION COFFEE
カフェオーレ(フランス ミルクとコーヒーを大ぶりのカップで飲みます) 450円
カプチーノ(イタリア オレンジの香りをシナモンとホイップクリームで飲みます) 450円
ウィンナーコーヒー(オーストリア ホイップクリームをたっぷりのせます) 450円
COLD COFFEE A・LACALT
アイスコーヒーシロップ入 390円
アイスウィンナー 450円
アイスオーレ 450円
クリームオーレ(ミルク多めのアイスオーレにバニラアイスをうかせました) 500円
モカクリームオーレ(コーヒー多めのアイスオーレにモカアイスをうかせました) 500円
コーヒーフロート 500円
コーヒーゼリー 450円
この店のキャッチフレーズがなかなか魅惑的で気に入っている。
水ばかり飲んでコーヒーも飲まないなんて…
人生に生きがいがあるだるだろうか…
疲れをいやすひととき。悪魔のように黒く、恋のように甘いコーヒーを!!