ここは恵林寺のすぐそばを流れる笛吹川のほとりの住宅街にひっそりと湧いている知る人ぞ知る温泉。一見すると民家のような建物なので見つけにくい。
館内には広い休憩所兼食堂があり、その奥に男女別の浴室がある。浴室には珍しい鯉の湯口から豪快な源泉が大量に放物線を描いて投入されている。
こんなダイナミックな源泉の投入を見たのは初めてで、ちょっとびっくりしてしまった。浴槽に見合わないくらいの投入量はもったいないくらいで、
露天風呂に少し回した方がいいのではと思った。タマゴ臭を感じられるスベスベとしたアルカリ性を感じられる温め寄りのお湯。
シャワーのお湯も温泉利用とのことで、源泉の豊富さを物語っている。
露天風呂は内湯から階段を下りていく。大きな岩で造形された岩風呂で一部分が屋根掛けされている。明らかに内湯より投入量を控えているため、
温めに調整されている。内湯と露天を同じくらいの投入量にしないのは、変化をつけたいという館主の意図が感じられた。
この温泉の楽しみは食事処である。居酒屋か?と思うくらいおつまみに始まる膨大なメニューを前にすると、迷ってしまう。
恵林寺の観光客を見込んでいるのかもしれないが、すぐ近くにある割には知名度の低さゆえに恵林寺のついでに訪れるような客はほとんどいないのでは?
ここは日帰り専門の温泉だが、ここまで食事のメニューが充実していると昼も夜もここで食べて、日がな一日湯あみをするのには最高の場所である。

















