穂波温泉には3軒の共同浴場がある。
かつては無料で誰でも入浴出来たらしいのだが、穂波温泉の地元住民もしくは宿泊客だけしか入れないシステムになっている。
ここ西湯は夜間瀬川の河畔にある地元組合員専用浴場であり、宿泊しているつるや旅館でICカードキーを借り、宿泊客に限り貸与されたICカードキーで入浴出来る。
穂波温泉の温泉街の中でも川下あたりにひっそりとある共同湯。
温泉街と言えども、このあたりは穂波の集落で一般の民家ばかりで非常にわかりづらい。
草津の喜美の湯の様に、引っ込んだところにあり車道沿いにもないので、探す気でいかないと見つからない。
公民館の様なコンクリート打ちっぱなしの建物で湯気抜きがあるので、むしろ夜間瀬川沿いを歩いていた方が見つけやすいかもしれない。
西湯は大湯と同じような無機質なコンクリートの建物だが、こちらの方がやや古いかもしれない。
構造的に湯気がこもってしまうみたいで、写真を撮るのに少々苦労した。
掛け流しの湯量はかなり豊富、熱めのお湯で。浴槽は少し深めの造りだ。
特筆すべきなのは、他の浴場では見られなかった綿埃の様な茶色っぽい湯の花が沢山見られることだ。
こうした現象は浅間温泉の北せんきの湯にも見られたが、湯元から離れた場所で湯の花に出会える確率が高いことを確信した。
温泉街の中にありながら、ひっそりと入浴出来る秘湯として最高の場所のひとつと言える。