穂波温泉には3軒の共同浴場がある。
かつては無料で誰でも入浴出来たらしいのだが、穂波温泉の地元住民もしくは宿泊客だけしか入れないシステムになっている。
宿泊しているつるや旅館でICカードキーを借り、斜め向かいにある元湯に向かう。
ここ元湯は源泉の湧き出している湯元の隣にある地元組合員専用浴場であり、宿泊客に限り貸与されたICカードキーで入浴出来る。
穂波温泉のシンボル的存在というべき老舗の蕎麦屋の様な古民家風の外観である。
中に入ると流し台やベンチなどを備えた広々とした明るい脱衣場がある。
浴室は白いタイルと白いペンキで塗られた木で構成され、斜め上からレーザービームの様に太陽光が差し込む。
浴槽の底のタイルは深い蒼色をしており、黒御影石の浴槽の縁から熱めの湯がとうとうとあふれ出している。
このあたりの温泉では、「大湯」と名付けられているところが中心的存在なのだが、穂波では大湯ではなく元湯が中心的存在である。