豊臣秀吉が開いたと伝わる箱根七湯最古の底倉温泉の秘湯は、宮ノ下を過ぎ仙石原に向かう国道138号線の八千代橋を渡ったところの右側の蛇骨渓谷の中にひっそりとたたずむ情緒あふれる素晴らしいロケーション。1892年、当時病院のなかった箱根のこの地に開業したのが「凾嶺医院」だそうで、建物は改装されたが、かつて外国人宿泊客や別荘族が利用していた明治時代の病院の建物をそのまま生かしたもので、創建当時の名残で待合室や診察室が残る。訪れた当時は美しい竹林に囲まれた露天風呂(リニューアルされて現在は入れるのはここだけ)と、二階の内湯を男女別に運用していた。そのころは素泊まりのみの宿泊も出来た。
そもそも凾嶺とは何だろう?調べてみたら箱根山の別称だそうだ。「箱根」は古くは「凾根」とも記したが、箱根山も「凾根山」が転じて「凾嶺」となったそうだ。