十日町付近の飯山線沿線には良質な温泉が多数存在するが、センター系でありおながら非加熱、非循環、かけ流しが売りの千手温泉の存在が気になっていた。松之山温泉の帰りに十日町で途中下車して、タクシーで向かった。途中信濃川を渡り温泉は駅の北西方向にあり、20分ほどかかった。
外観は翼を広げたようなモダンな建物で、内装には桧をふんだんに使い、造作も芸術的で、公共建築賞を受賞しており、大変居心地のよい空間になっている。貸切風呂がたまたま空いていたので使わせてもらうと、細長い浴槽に薄茶色の湯が湛えられていた。車椅子利用を想定した作りで、ゆとりのある空間になっています。大浴場にも行ってみたが、かなり賑わっていたのは温泉の良さの現れなのだろう。
ここの食事施設は地産地消を掲げており、外部の飲食店の出前で賄っている珍しい方式だということを後から知った。近くにある有名な小島屋総本店のへぎそばの出前が手軽に食べられるということも、ここの温泉の魅力のひとつになっている。