最終日は2泊した旅館すがわらから徒歩で割と近いこの宿から湯巡りを開始した。
しかし到着してから重大な問題が発生しました。観光協会のHPなどで事前に確認していたのですが、各旅館で購入出来るはずになっている湯巡りチケットが用意されておらず、途中にある湯巡りチケットに参加している旅館で購入すればと思い探し回った挙句、結局鳴子駅構内にある観光協会でしか手に入らなかったんです!
鳴子駅までの長い道のりを走って往復してさすがに疲れた。
これが原因で後々の入浴時間がほんのわずかになってしまった。
鳴子温泉一の鄙びた素敵な露天風呂との呼び声通り、ここは奇跡的に残された夢のような混浴露天風呂でした。
温泉街の一番はずれにあるので普段はほとんど宿泊客が来ないと思われたが、この日はたまたま東京から宿泊客が訪れるとのことで内湯の清掃をしたばかりとのことだった。
他に入浴客がいなかったので、内湯と露天風呂の両方を貸切で堪能することが出来た。
内湯はものすごい析出物が層をなしていて千枚田状態で息子の太星は異様な雰囲気に怖がるかな?と思いきや金属の柵(側溝にはめ込まれているやつ)に興味を示して、その上を行ったり来たりしてガタガタ音をさせて遊んでいた。
湯は少々熱めだがとろみのついた重曹泉で、見た目は露天風呂に見劣りするがお湯の鮮度や満足度はこちらの方が高いと思う。
そしてお目当ての露天風呂へ向かう。露天とは言え立派な屋根や壁で囲まれており正確には半露天だ。
立派な木組みの屋根で天井が高くとられている。周りはほったらかしにされた野山の風情が漂い、綺麗に手入れされた庭園よりも好ましい印象を抱いた。
泉質で選べば内湯、雰囲気で選べば露天ということになるでしょう。
露天が混浴ということを考えれば、むしろ宿泊するよりも日帰り入浴で貸切状態で露天と内湯を行ったり来たりする方が楽しめると思う。
バッタが闖入して追いかけたり、トンボが飛ぶ様を眺めたりしているうちに結局1時間以上も長居してしまった。
浴後は大広間でちょっとだけ休憩して帰りましたが、宿として経営が成り立っているか少々心配になった。
いつまでもこの雰囲気の良い露天風呂が残っていますようにと心の中で祈りながら帰った。
その後12月末に旅館としての営業を終了し、2007年1月からは日帰り立寄り入浴のみとなったようです。
その後老人福祉関連の施設として再出発するという情報があり改修工事に入ったとの情報がりました。
現在旅館としての営業は行っておらず、残念ながら日帰り立寄り入浴も出来なくなっているそうです。