上諏訪は大好きな温泉地である。
湯小路に平湯、上湯、大和温泉と3軒連続して温泉があるのは全国的にも珍しい。
平湯は「テルマエロマエU」に登場し、2014年に湯小路を訪れた際に地元の人の好意で上湯を見学させていただいた。
こうした温泉は、地元の組合員だけ入浴できるというのが常識であるが、この大和温泉は入浴料金を支払えばだれでも入浴出来る。
※2022年現在新型コロナウイルス感染症対策のため、当分の間、地元周辺の組合員限定での営業となっている。
入り口はうなぎの寝床の様な住宅街の一角にあり、間口が大変狭い。
しばらく進むと中庭の様な場所に出る。
冷蔵庫、椅子、テーブルなどが設置されていて、古き良き昭和の雰囲気を醸し出している。
料金は右手にある番台(無人)にて支払う。
浴室は敷地の形状に合わせて細長い形であるが、浴槽がステンレスであるのは大変珍しい。
大変手入れや清掃が行き届いており、美しいという印象が残る名湯だ。
お湯は60度くらいで、適宜加水して好みの温度に調節する。
無加水で入れないのが少々残念ではあるが、源泉の湯小路源湯からは15mしか離れていないらしく、お湯の鮮度は抜群だ。
カランなどいう無粋なものはなく、浴槽の右側にあるステンレスの升の湯と水を混ぜて使う。
ステンレス製の浴槽や升というのは風情の点では木製には劣るものの、清潔性、耐久性に関しては優っていると思う。
ほんのり硫黄の香りがする美しい浴室に見とれながら極上の時間を過ごすことの出来るとっておきの場所を見つけた。