草津温泉の和風村内湯巡りの最後をしめくくったのは、山本館の若乃湯です。
この湯は「若鹿の湯」あるいは「若乃湯」ともいい、子宝の授かる湯として知る人ぞ知る霊泉だということで
それを期待して入った結果かどうか分かりませんが、このお湯に浸かってから2ヶ月後に子供を授かりました。
和風村に加盟している宿で唯一湯畑に面して建っているのがこの山本館で、湯畑がばっちり見える部屋もあるそうです。
時折温泉番組に紹介されるここの男湯は、脱衣所との仕切りがガラス張りというのがいまいちしっくりこないが、
草津温泉の数ある名湯とされる旅館の内湯にも決してひけをとらない、昔ながらの湯屋という感じで懐かしい気分にさせてくれる。
男湯には窓がない為、脱衣所の明かりを浴室に取り込もうという苦肉の策のようですが、幻想的な雰囲気を醸し出している。
女湯には明かり取りの窓からさんさんと外の光が降り注ぐ為、こちらは対照的に明るく開放的になっている。
冬場の浴室での撮影につきものなのが、もうもうと立ち上る湯気だ。しかし、ここの浴室は古くからある伝統的な造りであるにも
かかわらず、湯気に悩まされることはなかった。不思議と湯気がこもらず、かと言って隙間風で寒いということもなかった。
近代的な造りの浴室ですら、湯気がこもる、隙間風が入るなどの問題を抱える所が多い中、この浴室は極めて居心地の良い空間であった。
例えて言えば、草津で法師温泉の雰囲気を味わえると言った感じだろう。
白旗源泉は共同浴場を含めかなり熱いのだが、湯元のすぐ隣で白旗源泉を引いている草津館に比べれば湯元から若干距離が
あるせいか、浴槽への投入量が絶妙なのか、草津でも珍しく適温だと感じた。
これは、真冬に入浴した感想なので、夏場は熱く感じられるでしょう。
実際に入ってみて分かったのが、ここの浴室全体が雰囲気、湯温、居心地の良さなどから心身共にゆったりとした気分にさせてくれること
から、結果として子宝に授かる確率が高まるのではという結論に達した。