場所はJA北信州みゆき栄支所の裏手にあるが、通りからは廃屋になった建物とビニールハウスの死角になってまったく分からない。10時20分過ぎに到着したので、10時の営業開始を待ちかねたかのように入浴客の車で駐車場はかなり埋まっていた。入り始めた同時に大勢の入浴客と入れ替わりになり、しばらくすると貸し切り状態になった。
外観はプレハブながら、浴室は全て木造でかなり広めだ。入った途端に油臭が充満して濃厚な感じのするお湯だ。やや白濁してわずかに黄色がかったお湯で、なめるとしょっぱい。湯口は浴槽の下から出てくるタイプなので飲泉はできない。かつては湯の花が見られたそうだが、現在は湯の花を除去する為に湯口にネットが張ってあるそうだ。湯の花とも湯垢ともつかないものが見られたが、多分後者ではないだろうか?料金は手軽、外観は質素、浴室の雰囲気は鄙びており、お湯は適温で入りやすい。こんな温泉は長野県でも数えるほどしかないと思う。村の人の銭湯代わりといった感じで、いつまでもこの素朴なお湯が続いて欲しいと願ってやみません。