屋敷温泉からほど近い上野原にある「のよさの里」へ向かう途中の坂の右手にある温泉。このお湯はある方の入浴リストで見つけた。ネット上で探したが、見つからずあきらめかけていた。小赤沢温泉 楽養館の入口に掲げられていた手書きの案内図に載っていて、場所を確認することが出来た。正式名称は徳用林産加工販売施設と言う。名前からして林業対策の資金で建てられた模様。表の看板からすると建てられてから5年ほどしか経っておらず、タイル貼りの浴室も清潔感が漂っている。
最初は気が付かなかったのだが、湯口の所にタオルが被せられており、茶色に染まっているではないか!そこで注意深く湯を観察すると茶色い細かい湯の花が舞っている。タオルをどけてみて分かったのだが、湯口の奥にバルブが2つある。これで温度調節は容易である。個人的には湯口の奥に見えないようにバルブが設置されているのが好ましいと思う。草津の共同湯のように、いきなりバルブからお湯が注がれるというのもちょっと風情に欠ける。掛け流しであっても加水せずに、見えない所のバルブの開閉で湯温調節が効くように配慮がされているタイプが良い。熱めの湯と温めの湯のバルブがあるのだが、温い湯が好きなので熱めの湯を止めてみる。タオルが湯口に被せられていた意味は判然としなかったが、バルブを止めないようにする為か、湯の花が浴槽に入らないようにしているのかいずれかであろう。
共同浴場に似た風情のこのお湯は、地元の方の日常の銭湯代わりとして開放されているのだろうが、町民以外の利用者に対しては料金箱を設置してくれた方が気がねなく入れるのではと思った。