栃川温泉からの林道を下りると、雄川閣の駐車場はほぼ埋まっているようだった。下にある切明リバーサイドホテルへ向かうが、日帰り入浴を受け付けていないようで、宿自体の営業は14時からとの貼り紙がしてある。こちらの駐車場はかなりのキャパシティを誇るのだが、無断駐車お断りということでここに車を停めるのはやめ、雄川閣の駐車場に停めさせてもらう。最初はここの内湯へ入る予定だったが、川原の盛況ぶりを見て川原の露天へ入ることにする。
車が通れる立派な吊り橋を渡った対岸では、丁度昼時だったのでバーベキューをしている一団でかなり賑わっている。肝心の露天風呂は、先人達がスコップで掘ったものがいくつかあるが、適温の所がなかなか見つからない。奥の方に適温かつ、かなり広めの露天風呂があったので浸からせてもらう。露天風呂の作成者曰く「温い所と熱い所を分けた」とかでなかなかのものだ。こういう所でゆっくり家族連れで休日を楽しんでいる人達が特に目立った。子供にとっても川原を掘るとお湯が湧いて来るというのは、一生のうちでもそうそう体験できる訳ではないので子供が出来たらこういう場所に連れて来てみたいものだ。入浴しているのは男性ばかりで、女性の場合はバスタオル巻きか水着着用でなければ、入るのは不可能だろう。
尻焼温泉のように川全体が浴槽状態になっているものとばかりだと思っていたのだが、屈斜路湖畔のように穴を掘るタイプは温度調節が難しく、短時間で自分専用の露天風呂を造るなんて言うのは土台無理な話だ。先人達が残していってくれた浴槽に浸かれるので、スコップの類は持参しなくても大丈夫だ。ただし川が増水すると、掘られた浴槽が跡形もなく消えてしまうことは良くあるらしい。