温泉街中心部から国道292号線を六合村へ行った温泉街外れの道路沿いにある最も遠い外湯がこぶしの湯である。
ここは坪庭が併設されているので非常に期待していた外湯なのだが、一部のマナーの悪い客によって打ち砕かれてしまった。
男湯女湯とも子供が入っている様子で、坪庭に向かってお湯を撒き散らしている音がして垣根の外まで水が流れている。
しばらく待ってみたものの、一向に出て来る気配がないので諦めて入る。
最初は男の子だけだったが、しばらくすると女湯に入っていた女の子が父親と思しき人物と一緒に入って来て、外湯で混浴を体験する。
水の出ているホースで遊んだり、10円玉を洗面器に入れて遊んだり、男の子が浴室と脱衣所を行ったり来たり実に落ち着かない雰囲気である。
もう少し父親が注意するのかと思いきやそうした素振りもない。
小さい頃から公共の場でのマナーを教えるべきだと思う。
ゆっくりなんてしていられやしない。もう一組親子が入ってきたのを潮時に引き上げる。
脱衣所の注意書きに「一部マナーの悪い入浴客がいる」といういたずら書きがあったが、全くその通りであったのは残念なことである。
坪庭があり珍しく開放的な明るい雰囲気の外湯である。目隠しの壁があるので見通しは利かないが、立ち上がればちらっとだけ外の風景を垣間見ることが出来る。
取材年月日 2001年2月10日
脱衣所に貼られていた「お風呂に入られる方へ」という、こぶしの湯世話人一同の貼り紙に感銘したので掲載します。
このこぶしの湯は地元が長い間に渡り町当局に建設のお願いをくりかえし、ようやく望がかない十八番目の共同浴場として出来上がりました。
地元住民の負担はもちろん町当局、区民の方々多くの方のご奉料をいただきました。
近所の人が管理清掃をし、昭和区の皆さんからも援助を受けながら、ゴミを拾い、まわりに花を植えております。
遠くから来られた方々にもいい湯だな、いい風呂、気持ちの良い風呂と感じていただければと願っています。
ぜひ天然よりの温泉の恵に感謝をこめて汚さず、いたずらせず気持ちよく入って下さい。
取材年月日 2013年8月8日