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信濃温泉巡り第一章
2000.09/14〜09/19

まぶりん麻呂。ちえりん

 09/14

 相模湖IC〜岡谷JCT 〜豊科IC〜
 葛温泉 温宿かじか若栗温泉 乗鞍荘
 鎌池(トレッキング)〜小谷温泉 雨飾荘(移転)(泊)


 09/15

 小谷温泉(雨飾荘)道の駅おたり 深山の湯
 八方尾根(トレッキング)〜
 白馬八方温泉 みみずくの湯
 エコーランド カルナージュ(泊)


 09/16

 エコーランド(カルナージュ)〜中綱湖・青木湖(MTB)〜
 岩岳(MTB)〜白馬塩の道温泉 岩岳の湯
 エコーランド(カルナージュ)(泊)


 09/17

 エコーランド(カルナージュ)〜川中島古戦場〜
 加賀井温泉 一陽館子安温泉
 奥山田温泉 満山荘(閉館移転)(泊)


 09/18

 奥山田温泉(満山荘)〜山田牧場〜平床〜
 万座温泉日新舘(苦の湯・鉄湯・滝湯・真湯・
 ラジウム泉・極楽の湯・長寿の湯)

 松川渓谷温泉 滝の湯(泊)


 09/19

 松川渓谷温泉 滝の湯
 七味温泉 湯元牧泉館(閉館)
 五色温泉 五色の湯旅館
 須坂長野東IC〜岡谷JCT〜相模湖IC

5泊6日の湯巡りから帰還しました!
北信地方は台風の影響も少なく極楽な毎日でした。
すべて掛け流しの温泉ばかり厳選してみました。
(注)温泉名 施設名 シャンプー・ボディーシャンプーの有無 料金 営業時間 定休日

9/14
 一昨年から始まった夏休みの白馬詣でも恒例になりみどり湖SAで朝食をとり、豊科ICから信濃大町方面へ向かう。 いつもながら気持ちのいいワインディングロードだ。 七倉ダムのある高瀬渓谷の方へ向かうと一気に山深くなり、行き交う車もほとんどない。 かねてから行きたかった葛温泉のとある高級旅館の半露天風呂へ向かう。 ここは宿泊すると2万円〜なので庶民にはなかなか手が届かない。 しかし口コミやガイドブックによると、宿自体がかなり雰囲気がいいと絶賛されている。 宿の詳しい場所は知らなかったが、対岸から見て看板が出ていないそれらしい建物に目指して行くと ガイドブックでおなじみの印象的なエントランスが飛び込んできた。 何やら知る人ぞ知ると言った感じで万事控えめな所がいいではないか。

 葛温泉 「温宿(おんじゅく)かじか」 有り 800円 10:00〜16:00 第2、4水休
昭和44年の夏、集中豪雨による鉄砲水で惨事に見舞われて以来実に27年振りに復活をした。 まるで美術館に部屋や食事処や温泉が併設されているかの様な錯覚に陥る。 至る所に絵や書画が飾られ、部屋数は僅か6室。この雰囲気で2万円〜だったら安いものだ。 ひたすら木造りにこだわる宿で、浴舎ももちろん総木造り。湯殿の戸を開くと「掛け湯」がある。 洗い場と浴室に仕切りが設けられてあり、ゆっくりと湯につかることができる。 早速お目当ての半露天風呂へ向かう。林の真っ只中に取り残された様だ。 加熱しているのか少々熱めの感じだが、これほど洗練された半露天はほかでは見られない。 内湯へ戻り、コウヤマキのな浴槽につかる。窓が湯船につかった目の高さに来る様に設計されており、 雑木林を眺めている内に寝不足の為か30分ばかり横になって寝てしまった。 単純泉なのが実に惜しい。その他は非の打ち所がない温泉だ。 昼食もやっており、そばがおいしいらしいが、川沿いのベンチで携帯食料で昼食にする。

 木崎湖経由で国道148号線に出て白馬乗鞍スキー場にほど近い、若栗温泉へ向かう。
若栗温泉 「乗鞍荘」 有り 600円 10:00〜21:00 無休
生後5ケ月の真っ黒なわんこが出迎えてくれます。中に入るとなぜか池があり鯉が泳いでいる。 噂通り宿の女将や主人はきさくな感じで好感が持てる。 貴重品を預ける暗証番号式の無料ロッカーがあり、ポイントが高い。 浴槽はかなり広く、黄土色の湯が満ち溢れていて、湯口から高温の湯が滝の様に流れている。 水でうめているほど湯温は熱く、飲泉できるのだがさまさないと口にいれることは出来ない。 壁面は白馬産の天然石を使った野趣あふれた豪快な作りになっている。 ガイドブックには温泉スタンドが併設されているとあるので湧出量が豊富な証拠だ。 宿泊料も安く、スキー場に近いので冬場は穴場的存在だ。

 国道148号線に戻り北進し、小谷温泉へ向かう。 小谷温泉を通り過ぎ、5Km程車を走らせ、鎌池でトレッキングを楽しむ。 ここは北海道の知床五湖を連想させる原始のままの趣で、自然の素晴らしさを満喫できる。 本日の宿に向かい、早速お目当ての露天風呂へ向かう。

 小谷温泉 「雨飾荘」 無し 寸志 日の出〜21:00 5〜11月(冬季閉鎖)
宿から少し上がった所に無料の露天風呂があり、寸志を納めて入浴する。 少々熱いので常時水でうめている。アブに出合わなければ、森林浴をしながら入浴が楽しめる。 宿の内湯へ戻るとかなり高温の湯で熱くてつかれなかった。 夕食は思いのほか充実しており、一人7,700円は格安だ。 しかしTVが有料なのでオリンピックのサッカーを見るのは止め、早めに就寝する。

9/15
 小谷温泉を後にして国道148号線を北進し、最近できたばかりの「道の駅おたり」へ向かう。 このあたりは数年前の集中豪雨で被害が出た場所で道路や橋の工事が盛んに行われている。 不思議なことに「道の駅おたり」付近は強風が吹いており、今日これから行く八方尾根のゴンドラが 運行されているか、電話で確認する。この気象条件は鉄砲水が起こるのを予感させるものがある。 ここは食堂、土産物屋、温泉があり、ドライブ疲れを癒すのに絶好だ。 温泉卵を使った名物「温泉カツ丼」を食べたかったのだが、時間が合わずに残念。

 道の駅おたり 「深山の湯」 有り 500円 10:00〜21:00 水休
ここは来馬温泉から引湯しており、黄土色の源泉のままの湯、薬草風呂、露天がある。

 国道148号線を南進し、八方尾根のトレッキングへ向かう。風はぴたっとやんできて、絶好のトレッキング日和だ。 白馬駅に立ち寄り八方アルペンライン(ゴンドラとリフトの総称)の割引チケットを求める。 エコーランドにある本日の宿「カルナージュ」の駐車場に車を止め、MTBで八方ゴンドラヘ向かう。 ゴンドラとリフトを乗り継いで黒菱平に到着し、カップラーメンの昼食をとり、八方池までトレッキングを楽しむ。 ガスがかかり見通しはあまり良くなかったが、高山植物が至る所で咲き誇っており、疲れを吹き飛ばしてくれる。 七回竈に入れて燃やしても燃え残ると言われるナナカマドが真っ赤な実をつけていた。 八方池付近はガスが非常に濃く、残念ながら360度の大パノラマは見れなかったが、3,000Mという標識には驚いた。 この先は唐松岳へ向かう本格的な登山道で多くの山男達が行き交っている。 下山後、白馬で未入浴の温泉の中から白馬連峰が望める所へ向かう。

 白馬八方温泉 「みみずくの湯」 無し 400円 12:00〜21:00 祝日を除く木休
夕方の時間帯だったせいか、観光客でごったがえしていた。 丁度観光用のパンフレットに使うとかで写真撮影があったが、自分は惜しくも写らなかった模様。 湯は肌に触れるとぬめりを感じ、肌がつるつるになった。先程登ってきた八方尾根のシルエットが窓外に望める。 ここは駅に近く有名な為、またこじんまりとしている為、閑散時を狙って入浴すべし。

 今日明日はペンション「カルナージュ」に連泊だ。ここはペンションと言うより、オーベルジュがふさわしい。 本格的なフランス料理が安く食べられるとあって地元でも有名な食事処である。 いつからあるかは知らないが多分白馬にあって草分け的な存在であることは間違い無い。 1泊2食でアウトバスで7500円でおいしい料理が食べられるので白馬で一押しの宿だ。 付け加えると駐車場が広く、ペンション街の入り口にあり、ジャンプ台に近く立地条件も申し分ない。

9/16
 今日は朝から天候が怪しい。今にも雨が降りそうだ。無理を承知でMTBをやりに出掛ける。 長野オリンピックのクロスカントリー会場となった姫川源流にほど近いスノーハープへ向かう。 噂では夏季はコースはMTBにも開放されているということだったが、実際に行ってみると、 ランニングやウォーキングのみに開放されており、自転車は乗り入れ禁止であった。 冬のクロスカントリーにはぜひ訪れてみたい場所だ。 気を取り直して、ほど近い中綱湖・青木湖でサイクリングを楽しむこととする。 簗場駅近くの無料駐車場に車を止め、MTBを組み立てる。前輪をセットするだけなので手間はかからない。 ここのコースはアップダウンがあまりなく、交通量も少なく、景観に優れているので初心者にもお薦めだ。 中綱湖・青木湖をぐるっと1周した所で雨が降りだして、小休止する。 しばらくすると雨が止んできたので、もう1周する。中綱湖畔では太公望が釣り糸を垂れている。 ここは静かな山里で、いつ来ても心和む場所で特に青木湖畔の西側の「塩の道」沿いはひっそりとしており、 その中にペンションが数軒あり、夏のバカンスを楽しむのに最適のロケーションである。

 とうとう雨が本格的に降ってきたので、MTBを収容し、白馬方面へ戻る。 しばらくすると、雨が小康状態になってきたので、松川沿いのキャンプ場にて昼食をとる。 岩岳スキー場は夏季はMTBのコースになっており、駐車場にはダウンヒル仕様のMTBが勢揃いしており、 フルフェイスのヘルメットや防具をつけたプロフェショナルばかり、街乗り主体の我々は少々場違いな感じがする。 それでも気を取り直して、山麓にあるクロスカントリーコースで1時間ばかりトレーニングする。 山を登る本格的なコースなので下の平坦な部分ばかり走ったが、小さな周回コースが作られており、 ギャップが所々に設けてあり最初は難儀だったが、徐々に体が慣れてきて楽しくなってきた。 MTBの疲れを癒すべく、スキー場にほど近い温泉へ向かう。

 白馬塩の道温泉 「岩岳の湯」 有り 500円 10:00〜21:30 第4水休
脱衣場、洗い場、浴槽いずれも広々としており、浴舎には癒し系のBGMが流れている。 初日の若栗温泉「乗鞍荘」にもあった暗証番号式の無料貴重品ロッカーが設置されている。 休憩所ではオリンピックの中継を楽しむ人で盛り上がっている。 内湯のみだが浴槽には黄土色の濃厚な湯が溢れており、心身ともにリラックスできるので、 白馬エリアでは一押しの温泉だ。ただスキーシーズンだけは混雑するが、それ以外は比較的空いている。 岩岳山麓にはキャンプ場もあり、安上がりにしたいむきにはありがたい温泉である。

9/17
 白馬よりオリンピック道路経由で松代へ向かう。途中念願の川中島(八幡原)古戦場で戦国の昔へ思いを馳せる。 武田信玄の本陣があった土塁の中に謙信が信玄に切りかかっている銅像があり、風林火山や毘の幟もはためいている。 武田、上杉両軍の陣形図が掲げてあり、数多くの武将の名前の中で信玄の弟武田信繁を見つけ感慨にひたる。 信繁は武運に優れ、武田軍の軍神と恐れられ、真田幸村の本名は実は武田信繁からあやかっており、 真田信繁である。これから向かう松代は幸村の兄信之の城下町であり、なにやら因縁めいている。 武田信繁は川中島の合戦で惜しくも討ち死にし、近くの典厩寺に葬られている。機会があったら訪れたい。 長野市内にある秘湯加賀井温泉「一陽館」へ向かう。

 加賀井温泉 「一陽館」 無し 300円 08:00〜16:00 16:30〜19:30
駐車場に湘南ナンバーの車があったので親近感を持った所、受付のおじさんの車で何と家が自分と同じ藤沢であった。 おじさんの案内で源泉をみせていただく。炭酸ガスを大量に含む湯で一見すると泡だらけで洗濯機の様だった。 昔ながらの湯治場で若い女性にはあまりお薦めではないが、個人的には混浴の露天は最高に気に入った。 源泉で41度、毎分400Lの掛け流しの温泉は透明だが、空気にふれると黄土色に変色する。 露天は少々温めだが温湯好きな自分には丁度良い湯加減だ。2つある浴槽の内、奥の方に皆つかっている。 なぜだか分からないが何か暗黙のルールでもあるのだろうか?お構いなしに手前の浴槽につかる。 入れ替わり立ち代り露天に入りに来る人がいたが、気がつくと1時間近く経過していた。 あわてて内湯へ行きつかると、かなり暖かく感じる。浴槽が細長いせいか湯が澱んでいるように見うけられた。 湯上りに時代がかった浴舎や露天風呂、源泉、宿泊棟などを撮影する。

 この後、馬曲温泉へ向かう予定だったが、天候が思わしくないので断念。 豪雨の中、小布施温泉、蕨温泉に立ち寄るが予想以上に駐車場が混雑していたのでパス。 松川をはさんで蕨温泉とほぼ向かい側に位置する隠れた秘湯へ向かう。 林道の入り口に「おかえりなさい 子安温泉へ」という看板が掲げてあり、ひときわ目を引く。

 子安温泉 無し 350円 09:00〜20:00 無休
噂通り、受付のおばちゃんの愛想が悪い。脱衣場にも禁止事項の張り紙が随所にあって感じ悪い。 「浴室内で横にならないで下さい」というのは驚いた。自分もよくやるがなぜいけないのでろう? 気を取り直して浴室に入ると、造りはまだ新しいが年季が入ればそれなりの雰囲気を醸し出すに違いない シンプルな湯治向きの温泉だった。飲泉が一番気にいった。割とくせがなくあっさりとして喉越しも良い。

 滝の様な豪雨の中、本日の宿である奥山田温泉「満山荘」へ向かう。 レインウェアを着て、車からから玄関へ猛ダッシュする。 晴れていれば、露天風呂からアルプスの眺めが楽しめたのに。いつもここに来ると雨ばかりだ。 ここの湯は下の五色温泉の近くの源泉から5億円近くかけてポンプで汲み上げている。 この宿の主人は地元の名士で、写真や動物観察などで知られており、自分でチラシを作っては宿泊客に配り、 宿のPRに熱心な様子だ。しかし、その情報量は質・量ともに凄いものがあり、みな感嘆していた。 この宿の楽しみは夕食だ。食事処は一組ずつ仕切られており、若主人が料理の説明をしてくれる。

北信濃秋の料理
食前酒
牛乳豆腐
モロッコインゲンの芥子味噌
長芋そうめん
馬刺、不夜城(食用アロエ)
鴨鍋いり胡麻
岩魚の塩焼き
信州秋の天麩羅
松茸、万願寺唐辛子、杏子、えりんぎ茸、まこも(たけのこの一種か?)、りんご
松茸包み焼きほかいろいろ
野沢菜茶漬け
野沢菜漬け
パートの白ワイン煮、巨峰
この料理はすべて若女将の手作りで、特に座敷で揚げる天麩羅は絶品である。

9/18
 玄関を出て右手へ上がると犬小屋がありかわいいわんこがいたので記念撮影をするとポーズをとってくれた。 今日は天候が回復してきたので、七味温泉の奥の林道経由で万座へ向かおうとするが、工事中だった。 野湯や七味大滝、六坊滝を期待したのだが、次回の楽しみとする。 気を取り直して来た道を引き返し、山田牧場から笠ケ岳を越え、平床経由で志賀草津道路で万座へ向かう。

万座温泉ホテル、日進舘 共通で1,000円

万座温泉ホテル 「長寿の湯」 有り
ホテルの内湯とは思えないほどの秘湯感覚溢れた、古典的な浴槽が印象的!

万座温泉ホテル 「極楽の湯」 無し
これぞ捜し求めた万座の湯!乳白色で濃厚な湯!個人的には一番好きな泉質である。 混浴にしても全く問題ないくらい濃厚で、つかってしまうと体が見えなくなる。 景色抜群なのだが、トレッキングコースから丸見えなのが玉に傷・・・ ホテルから出て下の日進舘へ向かう。恐ろしく長い階段になっているのでお年寄りには辛かろう。 エスカレーターかエレベーターの設置が望ましく思える。 ゆけむり荘の中を通り、日進舘に到着。歴史を感じさせる古い木造建築で、これぞ秘湯といった風情だ。

日進舘 「苦湯」 無し
ここは日進舘の中でも一番人気の高く、そのせいか唯一男女別浴になっている。 浴槽は広く、やや緑色かかった湯が溢れており、飲んでみると「良薬口に苦し」で苦い湯だ。 落ち着いた歴史を感じさせる名湯でゆったりとできる雰囲気で、人気が高いのに納得する。

日進舘 「滝の湯」 「鉄湯」 「真湯」 無し
ここは3つの浴槽が浴室にあり、混浴だが、女性専用の時間帯が設けられている。 「滝の湯」はかなり温めで打たせ湯を楽しめる仕掛けになっている。 「鉄湯」は飲んでみると文字通り鉄分の味がする。 「真湯」は上がり湯で少々熱めの湯。

日進舘 「ラジウム泉」 無し
飲んでみるとあっさりしており、少々酸っぱい味がする。 注意書きには強烈な泉質と書いてあったが、果たして飲泉可能だったのだろうか? 浴槽は割と広く、窓外には源泉の広い湯畑があるが、その後ろは崖になっており、覗かれる心配はない。

 群馬県万座から長野県高山村への帰路は趣向を変えて、通称万座道路と呼ばれる道を行く。 往路の平床経由の志賀草津道路よりも景色が優れていない分、対向車も少なく快適なドライブだ。 途中AT車と思しき車にあおられかけるが、こちとらマニュアルの4WDなので下り坂でエンジンブレーキを効かせ、気がついたらぶっちぎっていた。 松川渓谷で二箇所で観瀑しつつ、本日の宿「滝の湯」へ向かう。

八滝
約180mの落差を誇り、8つの滝壷を持つ豪快な滝。滝見の望楼からの眺めは山水画の様だ。

雷滝
別名裏見の滝とも呼ばれ、滝の裏側から流れ落ちる姿を見ることができる。 雷の様な音がすることからその名が付けられているが、確かにものすごい轟音で恐いくらいだ。 滝を裏側から見ていると水が上から下へ流れているのか、下から上へ流れているのか分からなくなる。 巨大な水の柱と形容できる。冬は巨大な氷柱になるそうで、一見の価値があるだろう。

松川渓谷温泉 「滝の湯」 500円
この宿は自炊が中心で部屋には電話もTVもない。その代わり廊下には大量の漫画があり、結構退屈しない。 この宿は一風変わっており、料金は前払いで、最初に3種類の鍵を渡される。 玄関の鍵、自分の部屋の鍵、露天風呂へ行く扉の鍵で外部からの侵入の防止や防犯の為だそうだ。 最初はめんどくさいと思ったが、慣れてくると別荘感覚が味わえてなかなかよろしい。 今回はメールで予約したが、電話でリコンファームしなかった為、少々意思の疎通が計られなかった。 どんなに対応の良い宿でも事前に電話でのリコンファームは必要だと改めて痛感させられた。 日帰り客のいなくなる頃を見計らって、信州随一の大露天風呂へ繰り出す。 松川渓谷温泉の名の通り、松川の流れが望め、驚いたのは落ち葉や木の枝といった露天風呂には付物のゴミが全く見受けられなかったことだ。 後で聞いてみると、毎晩湯を抜いて掃除をしているという事で、公衆浴場として認可されている為、 飲み物はおろかカメラの持ち込みさえも厳しく取り締まっており、風紀は極めてよろしい。 どこぞの大規模有名露天風呂もぜひ見習ってもらいたいものだ。 食堂付近には九官鳥のマリヤや犬の健太がにぎやかに出迎えてくれ、女将も愛想が良く好感がもてる宿だ。 夕食前に食堂で撮影禁止のはず(笑)の露天風呂の写真が山と積まれてあるのを眺める。 冬季も営業している模様で、雪景色の露天風呂を見ると、雪見風呂を楽しみにまた来たくなる。 夕食は栗御飯に信州牛の和風ステーキで満腹になった。 就寝前に宿泊棟にある内湯につかる。こじんまりとしているが、熱めのお湯で自由に湯量が調節できるのがうれしい。 自炊すれば本当に気ままに過ごすことが出来、ちなみに自炊だと4000円で1ケ月くらい逗留する客も多いそうだ。

9/19
 かねてから気になっていた七味温泉の最奥に位置する宿へ向かう。 川沿いの奥まった場所にあるので、展望はあまり期待できないが、落ち着いて湯浴みができそうな雰囲気だ。

 七味温泉 「牧泉館」 500円
丁度老夫婦が到着したばかりで我々同様日帰り入浴の模様。 宿は僅か8室だが、「小学校低学年以下の子供連れをお断りします」と経営哲学を打ち出している。 敷地内にある源泉からしきりに白いガスがもくもくと立ち上っているのを見て、期待が高まる。 七味温泉の発祥の地で、山の斜面に7ヶ所の源泉を持ち、七味唐辛子よろしくブレンドしている。 内湯はこじんまりとした木の浴槽で乳白色の濃厚な泉質だ。 露天は予想外に広く男女別に20坪で、草津の西の河原温泉を小さくした趣で、温泉プールの様だ。 縁がコンクリートで固められており、青緑色の温泉の成分が付着している。 以前は、乳白色、青、緑に変化していた頃の名残であろう。現在は無色透明である。 先程、見えていた源泉が露天の奥にあり、95.5度、毎分400〜500Lの高温の湯が豊富に湧出している。 最後は、信州秘湯会の会長が経営する極めつけの秘湯の宿へ向かう。

 五色温泉 「五色の湯旅館」 500円
ここの露天は黒いお湯があると聞いていたが、露天へ向かうと果たして、奥に小さな露天があった。 足をつけてみるとかなり熱くとても入れそうにもないので、手前の広い露天につかる。 ここの露天はまさに色が五色に変わるので有名だが、一見すると複雑な色をしていおり、筆舌に尽し難い。 あまりに濃厚で底が全く見えないので、いやな予感がして足で底の方をかきまわすと、大量の木の葉や枝が浮いてきた。 あまりに有名でもこれでは手抜きではないか?あまりに客の立場に立って考えられていない露天だ。 それとも野湯ということで人の手を入れないという哲学でもあるのだろうか? 気を取り直して内湯へ向かう。この宿は露天のイメージばかり先行しているが、内湯の方が個人的には気に入った。 緑色の湯が満ち溢れている浴槽が真ん中に鎮座するだけのシンプルな造りだが、風格を感じる。 驚いたのは湯の花の成分の多さと種類だ。黒、白、黄色などのかなり大きめの湯の花が大量に浮かんでおり、 温泉をあまり知らない人にとってはただのゴミにしか見えないと思える程だろう。 もっとも自分も黒い湯の花は湯垢にしか見えないので、生理的には受け付けられないが・・・ 男女別の内湯の左右にひとつずつ家族風呂があり、宿泊客専用でがっちり鍵が掛けられている。
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