大人気の一陽館を後にした後、すぐ近くにある寿楽苑に立ち寄ってみました。何故か目の前に黒猫大明神というのがあり、地図でここを目指していくのが分かりやすいかと思います。黒猫は、古来厄除け・招福の縁起物として伝えられ海軍の守り神とされていたそうで東郷平八郎元帥の息子さんに関連しているらしいです。ご本尊はもちろん黒猫で、は寿楽苑が管理しており、黒猫のグッズも販売しているようです。
松代と温泉の歴史
松代は善光寺平の内周りをお山に囲まれた盆地に在し、十余年に亘る武田上杉両氏の川中島合戦の地にして、武勇名将名高き真田の城下町として知られ、特産長芋は生産高全国一を誇り、松代焼も新松代焼として復活し、県下屈指の名所旧跡を有する町であります。
温泉は、佐渡赦免となった日蓮上人が江戸への帰路この湯に浸かりて皮膚病を癒し、武田信玄も合戦の疲れを癒せし等々、古い歴史を持つ日本の数多い温泉の中でも珍しい泉質にて特効著しい名湯であります。
温泉の説明
この温泉は、地下三百メートルの所より湧出しており、日蓮上人や川中島合戦の時に将兵らも浴したる歴史のある温泉であります。
泉質は鉄分、石膏塩分(凝固する性質を持つ)が主成分のナトリウム泉で無色透明ですが、一旦外気に触れますと赤く変色いたします。湯面に白く浮いているのは塩分ですが、冷めますと薄氷が張ったようになり、浴槽排水口等に凝固しますと石ほどの硬さになる取扱の難しい温泉です。当館の温泉は多量に鉄分や塩分を含んでおり、神経痛・リウマチをはじめ胃腸病・高血圧・貧血症・皮膚病・婦人病疾患・成人病・疲労回復・痔・他等に著しい効果を現わす日本でも屈指の温泉です。湯冷めはしませんのでゆっくりと浴することをお勧めいたします。
受付で料金をを払い、温泉へ向かうと卓球台が置いてあります。田沢温泉ますや旅館に泊まった時に思う存分卓球をやったのを思い出しました。薄暗い脱衣所を通るとなぜか白湯が張られた浴槽と洗い場があります。ここは温泉ではないのでパスして奥の扉を開けると、露天風呂と思えるような光が差し込む源泉浴槽があります。そこは、緑色のブロック塀に囲まれた異空間でした。
浴室が明るいのは、天井やブロック塀の上部がタキロン板で覆われているからです。無色透明なお湯がザンザコ上向きになったパイプから投入されています。小赤沢温泉楽養館に似た泉質で、土類系の臭い、鉄分の臭い、強い塩味、鉄味ですが、松代温泉は、泉温が40℃弱と温めなので長湯が出来るので気に入っています。ここは、大人気の一陽館に比べると比較的に空いているのでじっくり浸かりたい向きにはおすすめです。
近年男湯のメンテナンスを放棄した為、女湯のみの営業となり、入浴も予約制になるなど動向に注目していたが、経営者の高齢化に伴い2015年6月に廃業したとのことです。 なお画像につきましては、PCのクラッシュに伴うデータの損失に伴い永らく公開できませんでしたが、温泉三昧×まぐぞー様の提供により公開できましたことをこの場をお借りしてお礼申し上げます。