表の通りでは長寿店が試食サービスの押し売りをしているので、大体の方はそちらの方に気を取られるせいか奥にあるこじんまりとした凪の湯に気づく人はほとんどいないでしょう。階段を下って半地下構造の入り口には箒とちりとりが置いてあるものの、ゴミが目立つのが残念な事です。脱衣所には最近注意書きの張り紙の効果のせいか、以前よりゴミが散らかっているということはなくなっている。すのこ状の木の床と木の浴槽の組み合わせが、江戸時代の花柳界の女性が好んだ風情を連想させる。唯一西の河原を源泉とした外湯であるが、西の河原露天風呂とは比べ物にならない程熱いことがある。昼でも薄暗い為電気を点ける必要があるので、朝日の差し込む時間帯に朝湯を楽しむようにしている。
凪の湯の歴史
以前は底から源泉が湧き出していて、入浴に供しておりました。湧出温度が下がり、成分も薄くなったので西の河原源泉に切り替えて浴槽を作り直した。(ガウスさんの草津温泉資料館での取材を引用)
湯船に入ると下は大きな石が敷き詰めてあり、源泉がその間から沸いて出てきているということでした。(旅のホームページ掲示板に黒田さんが書き込んだ記事を引用)
このことは平成2年の分析表でも裏付けられている。蒸発残留物=0.34g/kgとなり薄いので利用されなくなった。
湯温が低いので加水しないで済むので草津では貴重な存在で、捨てがたいものがある。(旅のホームページ掲示板にやませみさんが書き込んだ記事を引用)