今日は子供が出来てから初めての結婚記念日です。子供が出来たらしばらく来れないと思われる高級なカフェを選んでみた。観光客の行き交う鶴ケ岡八幡宮の西側の道をひたすら北へ歩いて行くと、やがて右手に現れる2階建ての立派な洋館が鎌倉歐林洞だ。鎌倉駅からはそう遠くない距離にあるが、ここまでやって来る観光客はほとんどいない。この道を歩いていくと北鎌倉へ抜けることが出来るのだが、この道を歩く人影はまばらで、足に自信のありそうなハイカーと時折すれ違う程度である。鎌倉のマダムや有名芸能人がおしのびでお茶をしに来るような感じで、鎌倉ならではのハイソサエティーな雰囲気が建物の外観から満ち溢れている。
二階には広いサロンがあるそうで、丁度貸切のイベントが行なわれていたようだった。我々が入った時、ばらばらと二階からお客が降りてきたので、てっきり二階はレストランなのではと勘違いしてしまった。一階の左手がフレーバーティーの販売コーナー、右手がティールームになっている。店内はかなり広く、テーブル席数は多いものの間隔が広く配置されているので、満席になったとしてもそれほど圧迫感を感じないだろう。
さながらクラシックホテルのティールームのような印象をさらに色濃くしているのが、中央に聳え立っているスチームマシン群だ。単なるディスプレイだと思っていたのだが、その内の一台は紅茶のお湯を供給する為に稼動している。蒸気機関車と同じような蒸気がものすごい音を立てて、あっという間に熱湯を作り出して行く。まるで蒸気機関車の操車場の中にティールームがあるような感じで、CAFE TRAIN的にはかなりポイントが高いパフォーマンスと言えよう。
ここの売りは多種多様なフレーバーティーで、実は今までこの手の紅茶をあまり好んで飲んだことがなかった。店の雰囲気の良さもあいまって、ただの紅茶とは一味も二味も違う美味しさに驚いた。ただし小市民としては値段設定がかなり高めなのが玉にキズだと思う。これが鎌倉ならではの高級感と言ってしまえばそれまでですが。初めてこの店でフレーバーティーを飲む人に、とっておきの秘策をお教えしましょう。左手の販売コーナーに陳列されているサンプルで好みの香りフレーバーティーを選んでから、ティールームでオーダーすればイメージ通りのものが選べるのではないでしょうか?
帰りがけに販売コーナーでフレーバーティーを買おうと思ったが、あまりの値段の高さに買うのを諦めてしまった。後日、フレーバーティーというものが高価なものだということを知ってから、ここで買っておけばよかったと後悔した。知人に町田の東急百貨店に歐林洞が入っているのを教えてもらい、以来我が家ではフレーバーティーと言えば「Hediard」か「歐林洞」かというくらいの2大ブランドとなっている。