カフェブームの昨今であるが、ここは開業が1983年という歴史のある一軒屋のカフェである。古い洋館を改装した造りで、テラス席からはもちろん店内からも庭園の緑が目に優しい。小町通りから路地に入った所にある為、鎌倉本来の静かな風情が楽しめるのがいい。カフェに興味がなかった昔、ここは一度だけ外観に惹かれて写真だけとったことがあったのだが、まさかここがカフェ ラ・ルナだとは思ってもみなかった。
今回は、銭洗弁天と佐助稲荷に参拝した後に立ち寄った。残暑の厳しい夕方にもかかわらず店内は結構混雑していた。入って右側の大きな丸テーブルには着物姿の若い女性のグループが陣取っており、これがまた古都鎌倉の風情にぴったりだった。デザートのメニューを見るとカフェではあまり見掛けない、バニラアイスにエスプレッソをかけたアッフォガートがあり、これはただものではないなと直感する。妻は案の定アッフォガートを注文する。しかもアイスとエスプレッソが別々に出て来たので、自宅にエスプレッソマシンがあるので今度作ってみようと思う。
そして、テーブルの上に夏のおすすめデザートとしてコーヒーグラニタというのが紹介されてるので、私はそれを注文する。アッフォガートに使われているエスプレッソを少しなめてみたが、濃厚な味でなかなか良さそうだ。コーヒーグラニタとはコーヒーシャーベットのの上に、アイスが乗っかっているデザートである。このデザートは一口食べた瞬間、失敗したかな?と思ったが、実はおいしく食べ方には少々コツがいるやっかいな食べ物だったりする。
コーヒーの氷が固体である間は口にしてはいけない。なぜならコーヒーの苦味ばかりが強調されてしまうからだ。アイスの下にあるコーヒーの氷をかき出そうとすると、必ずと言っていいほどこぼしてしまうのである。じっくりコーヒーの氷が溶け出した頃合いを見計らって、アイスとかき混ぜて食べるのがよろしい。メニューを見るとランチからコーヒー、デザートに至るまでメニューを見る限りかなりこだわりのありそうなものばかりで、しかもリーズナブルなプライスなので、通ってみたいカフェのひとつになった。