民芸調の外観で看板には珈琲とあるので、単なる珈琲屋だと思っていたのだが、最近になって隠れた甘味の名店であることが分かった。古都鎌倉にふさわしい落ち着いた雰囲気の店で、15時ごろになると決まって行列が出来るほどの人気店です。アイスクリーム以外は全て自家製というこだわりの店だ。毎朝仕込む白玉は特に評判が高い。早めのに昼食を済ませ、昼過ぎに訪れたら功を奏し貸し切り状態だった。従業員のおばさん達が、カウンターで昼食を食べているのを横目に甘味をいただく。
小倉白玉クリームはクリームが真中に鎮座し、周りを8つの白玉が取り囲み、最下層に小倉あんが敷かれている。見た目にも食欲をそそる配置だが、クリームを減らして小倉あんを増やすといいのではないかと思う。まず、白玉を口にする。ねちゃねちゃしすぎず程よい硬さでなるほど納得の美味しさである。白玉は食べる直前に作るのが美味しいものだと思っていたのだが、作り置きでもこれほど美味しいのは何か秘訣があるのでは?
小倉あんとクリームと一緒に白玉を口にすると、三位一体となった美味しさが口の中に渾然一体となって広がって行く。栗・クリーム白玉あんみつは、秋以降の季節限定商品で、夏場は名物の氷物が飛ぶように売れるそうだ。古都散策の途中で甘味を食べるのに最適なロケーションで、かつ良心的な値段設定が創業30余年の歴史を感じさせる。