南窯(ふぇーぬかま)のある壷屋の街は、琉球王朝時代に沖縄各地にあった窯場をこの地に統合したのがはじまり。南窯は、首里王府の拝領窯と伝えられ県の文化財に指定されています。荒焼窯としては、沖縄唯一のもの。平成8年夏頃までは窯に火が入り、酒甕・獅子・花器などの荒焼が焼かれていました。荒焼とは、色づけせず火の具合で焼しめる焼物。素朴な色合いと温かな手触りが特色です。
この登り窯に隣接してカフェが設置されており、やちむん通りでもひときわ目立つ名所となっている。希望すれば窯の見学も出来るそうで、カフェで使われている器はもちろん壷屋焼でリゾート気分を盛り上げてくれる。ゆるい雰囲気のジャズが流れる店内に入ると、壷屋焼のギャラリーと思うほどの立派なシーサーや壷が並んでいる。飲み物はコーヒー、さんぴん茶、ジュース、ビール、泡盛などのいろいろ取り揃えられている。軽食もホットサンド、ホットケーキ、サイドーオーダーとしてちんぴんやポーポーがあるのは観光客の利用が多いからなのだろう。
店内の階段を上がった所はちょっとした個室っぽくなており落ち着く空間になっている。この店はやちむん通りのちょうど真ん中くらいにあるので、壷屋焼の買い物をした疲れを癒すのに最適である。それにしても壷屋焼の名品を探すのは骨が折れる。国際通り側のお店はいかにも観光客目当ての商品ばかりで見る価値なしと言った所。南窯(ふぇーぬかま)からひめゆり通り側にかけての古風な数軒のお店をあたってようやく掘り出し物のコーヒーカップを入手した。沖縄モノレールを利用して訪れる際には牧志駅もしくは安里駅が最寄駅だが、安里駅で下車しひめゆり通りを経由してやちむん通りに向かうのをおすすめだ。やちむん通りに入って壷屋焼の古風なお店がすぐに見つかり、買い物をした後に南窯(ふぇーぬかま)で休憩することができるからだ。