4年越しでようやくこのカフェに入ることが出来た。鎌倉一もしかしたら日本一有名なカフェのひとつである「cafe vivemont dimanche」は、カフェでフリーペーパーで情報発信したりしたことで有名な堀内隆志氏の経営するお店だ。系列のお店として以下の3軒があります。
雑貨やコーヒーを扱った「dois」
ブラジル音楽専門店の「claro」
ジャムの店「Jam+Romi−Unie Confiture」
いわゆるカフェブームの火付け役ともなったこのお店は、京都で感じさせられた居心地の良さを追求したカフェのお手本とも言うべき存在かもしれない。しかしここの唯一の欠点はいつも混雑していることである。そういう意味では京都のefishと同じような位置付けにあるのかもしれない。外観からするとぱっと見では分からないが、中に入ってしまうと非常にシンプルだが不思議と居心地の良さが感じられる。この居心地の良さこそが私がいいカフェに求める第一条件なので、11時から17時まで禁煙であることも相まって満足度は極めて高いカフェである。周りを観察していると「おしゃべりをしていると気がつくと時間が経ってしまった」という風情のグループが多々見受けられた。それがゆえにこの店の回転率はあまり早くないのではないだろうか?長居しているグループは追加のデザートや飲み物をオーダーする姿が見受けられたが、別に早く店を追い出されるという感じはしなかった。
開店直後に行けばかなりの確率で待たずに座れるだろうが、ランチタイムやティータイムは込み合っているので、土曜日の夜がベストかもしれない。鎌倉では早々と店終いしてしまうお店が多い中、19時まで営業しているこの店はある意味貴重な存在だ。フランソワ・トリュフォーの映画「日曜日が待ち遠しい」からこの店の名前は名付けられているが、カフェ通の間では略してdimanche(ディモンシュ)と呼ばれることが多い。実は鎌倉を訪れる度にこの店に何度も何度も足を運んだのだが、いつも行列が出来ていて入れたことがなかった。おかげで隣にあるボーネルンドで子供の玩具をじっくり見る機会が出来たのはせめてもの救いであったのだが…
コーヒー用の角砂糖の包み紙にイラストが書いてあったり、アイスコーヒーの氷にもコーヒーを凍らせたものを使うなど、決して手抜きをしない本物の仕事をしている。ゴージャスなパフェをいただいたのだが、なかなか凝ったつくりで流石だと感心させられた。時間的にティータイムだったので飲物とパフェやケーキをいただいたのだが、ここはゆっくり食事をしてみたいお店である。他の店と何が違うのかと問われると難しいのだが、ゆるい空気感や絶妙なBGMといった快適な雰囲気にあると言える。この店は外から見ているだけでは分からない、居心地の良い空間なのだが、惜しむらくは窓の外の風景が殺風景なことである。とは言え店の外の車道から下がった半地下状になっているので、外からも中からもあまり見えないような配慮がされている。京都の鴨川沿いにあったり、素敵な庭園が見えれば言うことのないような完璧なカフェになるかもしれない。