安底羅(あんちら)大将は観音菩薩を本地仏として、卯の歳と方位をお守りしている。
基本的にはどの共同浴場にも駐車場はないが、新田の湯はすぐ近くに新田ターミナル(立体駐車場)があり、車での訪問の際には便利だ。
ここはツアーバスや高速バスの発着場となっている。
新田の湯は、西宮神社の裏手の住宅地の中にひっそりと所在する、幕末に創設されたという野沢温泉の外湯の中では比較的新しい共同浴場である。
白壁の木造の和風湯小屋は片流れ屋根の直下にぐるりと竪連子の湯気抜きを巡らせ、1階建ての建物なのにまるで2階建てのような外観をしている。
浴室はタイル張りで、正面と左手に窓が設けられていることから明るく、中央には黒御影石で縁取ったタイル張り湯船が奥に寄せて配されている。
ライオンの湯口から掛け流されているのは、野沢温泉のシンボルで村指定の名勝「麻釜熱湯湧泉」(麻釜)で湧出している4つの源泉と御嶽源泉を混合した共同源泉で、横落の湯、麻釜の湯、中尾の湯でも利用されている。